だけどやっぱり、好きでごめん
ジャージのポケットから、クシとリップを取り出した。



後ろから美咲ちゃんに声をかけられる。




「ちょっとちょっと!」




「・・・何?」




「もう出番なのに何やってんの?!」



「だって」


 


だって、生徒会役員席に健人先輩いるんだもん。



汗で髪がボサボサだったら恥ずかしいし。

 


それはなんか、美咲ちゃんには言いづらい。




「ま・さ・か」




「・・・まさか?」
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