最初で、最後。
先生
鮮明に
先生は、英語の先生だった。
一年生の時の、教科担任で。
「名前に英の字が入っているから、英語の先生になりました」
そう、ふざけていったのを覚えてるよ。
3年生の校舎の一階にあった、英語研究室。
そこは、独特のにおいがして。
苦いような、コーヒーの匂い。
いつのまにか、コーヒーの匂いが、うちの中で先生の匂いになってた。
いつの間にか、大好きになってて。
もう、とまらなかったよ。
先生がいなきゃ、今のうちはいないって
心からそう思う。
先生。
ありがとう。