君に逢いたかった理由。

尋はいつもそうだ。
必ずその時に私がほしい言葉をくれる。


だから私は尋の隣に居たいと思ってしまう。


例え、
もう他の人と関われなくなったとしても

例え、
命尽きてしまう日がきたとしても

その最後の時まで
私は尋の側にいたい。


だけど、
尋はどうなんだろう。


私は
尋のことをなにも知らない。

尋には尋の
家族や友達や、恋人もいるかもしれない。


だとしたら私は
尋のために此処を出なくちゃ。



尋は、
私に名前をくれた大切な大切な恩人だから……



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