君に逢いたかった理由。
産まれた時から、私はずっと独りだった。
親の顔なんて見たことがない。
産まれて直ぐに施設に預けられた。
だから、
両親がどんな顔なのか
どんな人なのか。
知りもしなかった。
施設にいても、人になじめずにいた。
話すことが苦手で、いつも独りで遊んでいた。
18歳になって、施設を離れた。
けれど、
外の世界は酷く苦しいものだった。
どこから知ったのか、
親に望まれてない子。
両親に捨てられた子。
そんなレッテルが張られ続けた。
嫌で、嫌で。
この世界から逃げ出したくなって、死のうと思った。