君に逢いたかった理由。
『…づき……かづき…』
ハッ、と気がつくと目の前には尋の顔。
そっか、
尋を待ってる間に寝ちゃったんだ。
『おはよう。架月』
「おはよー、尋」
ふぁあ。
と欠伸をすると、尋がふふって優しく笑った。
『そういえば、寝ながら泣いてたみたいだけど、どうした?』
「…なにも」
『嘘。言いなさい。ってか言え』
「絶対イヤ!!」
尋の夢見て泣いたなんて、
恥ずかしくて言えないし!
『あぁ〜せっかく今日は苺のタルト作ったのになぁ…一人で食べちゃおっかなぁ』
「ズルい!」
『じゃあ言いなさい』
なんて
どす黒い笑顔なんだ!
「…尋に名前をもらったときの夢を見たの」