お昼を過ぎた頃に陣痛の間隔は5分おきになっていて、あたしは分娩室の前室に連れて行かれた。それと同時にお父さん達は病院に着いたみたいだった。

トントンっ!!
「失礼しまーす♪千夏、姉ちゃんが来たよ!!」
「美月姉、来てくれたの?」
「もちろんだよ!!千夏、心細いかなって♪」

泣きそうになった所で陣痛が着始めた。
「イッターイ!!うぅー。」
「大丈夫よ!!ねぇ。この子のお父さんは?」
「い。ないっ…。ってか、に、げてきた…。」
「え…?シングルマザー?だったら姉ちゃんの所においで?」
「いいの?」
「もちろん!!」

お姉ちゃんはそう言ってくれて、赤ちゃんを産んだ後の行く先が見つかった。そして、それから1時間後に赤ちゃんは産まれた。

「オギャー!!オギャー!!」

元気な女の子だった。
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