俺だけの可愛い子犬
俺のせいな訳だし‥
「俺、先生呼んでくるわ‥」
と立ち上がると、
キュッ
また、紫音に服を掴まれた。
「紫音‥」
「1人に‥しないで‥」
小さな声で呟いた紫音。
怖かったんだな‥
体の向きを変えて、紫音を
抱きしめた。
「奏人君が‥助けて‥くれたの?」
「まぁ‥」
「ありがと‥」
違うんだよ‥
お礼なんていいんだ‥
「俺のせいで‥ごめんな?」
「ううん‥」
そう言いながらも、紫音は
泣いている。
ごめんって意味も込めて、
抱きしめてる腕に力を入れる。
紫音、痩せたな‥
精神的にキツかったんだな‥
「大丈夫だから‥
これからは、必ず守るから‥」
呪文を唱えるみたいに、
紫音の頭を撫でながら言った。