俺だけの可愛い子犬
ガラガラ
由南と輝が戻って来たらしい。
紫音をゆっくりと離し、
少しかがんで言った。
「由南来たから、ちょっと行ってくるな?」
「どこ行くの‥?」
相当不安定な状態らしく‥
弱々しい。
優しく笑って言った。
「すぐ戻ってくるから‥」
「うん‥」
紫音が頷いたのを確認して、離れた。
「由南、紫音頼む。」
「分かってる。」
「輝、ちょっと来て。」
輝に声をかけ、保健室を出て
聞いた。
「さっきの女子の顔見たか?」
「もちろん。」
「ファンクラブの会長、
教えてやろうか?」
「舜夜、由実‥」
「会長とかいんのかよ‥」
「当たり前。
一応、ファンクラブのメンバー
全員分かるけど‥
数が半端ないから、会長に言うのが
手っ取り早いだろ?」