俺だけの可愛い子犬


バタン。

部屋を出ると、目をキラキラ
させてる弟。

「どうした?」

「奏人さんって呼んでいいですか?!」

「‥どうぞ?」

「奏人さん、姉ちゃんの彼氏
なんですか?!」

「違うよ?」

「えーっ‥もったいな!!
姉ちゃん、鈍感だから
気づかないんですよね?」

「そうなんだよ‥」

さすが、弟。
分かってるね。

「でも、奏人さんなら余裕ですよ!!」

嬉しい事言ってくれるな。

「サンキュ。音哉は?
彼女いんの?」

「いませんよ‥」

「何で‥モテんだろ?」

「どうですかね?」

「片想い中とか?」

「いや‥一番近くにいた女が、
姉ちゃんで姉ちゃんって
顔整ってるじゃないですか?
だから、女子の顔を姉ちゃん
基準で見ちゃって‥」

「あぁ‥それはキツいな。
ま、その内出来るだろ?」

「はい‥あ、姉ちゃん‥」

「ん?」


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