俺だけの可愛い子犬
「あ。」
「どうしたの?」
「そろそろ行かないと‥」
「え?」
「花火‥間に合わなくなる!!」
「え、どっか行くの?」
「去年見つけた、俺らの穴場。
すっげーキレイに見えるから!!」
「そーなの?!」
「‥行くぞ!!」
「うんっ♪」
「ほら、ここ‥」
着いたのは、小さな丘みたいな所。
ヒューッ ドンッ‥――
「わぁ‥」
次々と上がる花火。
由南と輝‥来ないし。
気つかってくれたとか?
「キレイだね!!」
とこっちに向かって笑ってきた紫音に、
「‥そうだな。」
と負けないくらいの笑顔で返した。