俺だけの可愛い子犬
心配そうに由南が駆け寄って行った。
「うん。ちょっと切っただけだし♪」
そう言った紫音には、笑みが
浮かんでいたが‥
目は赤くなってるし、
作り笑いってことはバレバレだった。
一瞬、紫音と目があったが‥
すぐにそらされた。
「‥っ」
「紫音‥目、赤いよ?」
「あ、これ?
玉ねぎ切ってたからさ〜」
紫音‥
俺のせいか?
無理して笑わせて、ゴメン。
何かしたかな‥?
情けないけど、分かんねぇんだ‥
教えてくれないかな?
紫音が泣くと‥
俺も辛いからさ‥
心でそっと呟いた。