俺だけの可愛い子犬


「手‥繋ぐ?」

うん、俺が繋ぎたいだけ‥

「え‥いいの?」

いちいち可愛いな、おい。

「手の方が怖くないでしょ?」

「うん‥ありがと♪」

伸びてきた手を優しく掴む。
小さい手だな‥

ザワザワ

風が木々を揺らす音だけで、
ピクッと反応する紫音。

そんな時は、少し強く手を握る。

「あ、ゴールっぽいよ?」

少し先の光を指差して言う。


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