そのプレゼント、プライスレス

「ねーえ、聞いてるー?」


目の前の彼女が不満そうに俺に言った。


「んー、うっすら聞いてた」

「もー、真面目に聞けぇー!」

「はいはいごめんね、何の話だっけ?」

「プリッツとポッキーがどっちが先かって話だよ!」

「どうしよう、その話全く興味ないんだけど」


俺は笑う。
彼女は拗ねる。


やっぱり、この人といると、無条件に楽しいんだ。


そうこうしているうちに、閉店の音楽が流れ始め、俺達は追いやられるように店を後にした。



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