そのプレゼント、プライスレス

駐輪場まで二人で歩く。


身長差、推定25センチ。


彼女は低めのヒールを履いているが、ほとんど効果はみられない。



小さい頭を見下ろす。



話しをしながら、彼女が俺の手にじゃれてくる。


子供のように小さい手は、俺の半分くらいの大きさで。



不意にじゃれていた手に力が込められて、手を繋ぐ形になる。

握り返す。




今日は、なかなか積極的ですね。



半年ぶりに彼女と手を繋ぐ。



そういえば、俺から手を繋いだことないなぁ。

だって、やるまえに先にやられちゃうし。


なんてぼんやり考えながら、そのまま歩く。



彼女は手を繋いでから、ずっと黙りこくったままだった。


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