この壁の向こう側【BL】


「お前がさっさと謝ればいい事だろ?!」

彼を怒らせているのも、
泣かせているのも僕。

それは知っていたけど、
謝れば、よかったのだろうか。



「ごめんね」

窓越しに向き合って、彼に伝える。


すると彼は微妙な表情を、
まだ何か残っているような、
そんな顔をしているものだから。


「好きだよ」

彼の顔を引き寄せて、
いつもと逆で、
僕より上にある唇に口づけた。


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