この壁の向こう側【BL】


僕は誰かと同じで、
だけど誰かじゃなくて。

なのに誰かも僕の中に確かに居る。

その人が、なによりも見たいと望む、
彼の色んな表情を、
僕が見て、その人に見せる事。

それで彼に、何かをしてあげる事。


それが僕の生まれた理由。


彼は誰かへの怒りを、悲しみを、僕にぶつけて。

だけどそれだけじゃ駄目なんだ。


もっともっと、幸せになれないと。


それには一体、どうすればいい?


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