彼女は店長

オレの顔が赤いのを知って、主導権が自分にあることを確信した店長は声のトーンを上げ、からかうように畳み掛ける。

(テメッ…童貞じゃねぇーよっ…)

一瞬、そう言い返そうとしたがそれこそが店長の思うツボだと気づき、黙った。

「辞めるのいいけど、そんなんじゃドーテー、卒業できないよw」

(この女…女って立場をフルに使ってきやがる…男だったら数秒前にブッ倒してる…)

そんなことを考えながら、ますます面白そうにトーンを上げる店長の声を聞いていた。
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