【短編】君のカケラ
「……でね、通りの向こうにリカコを見つけて、道路を渡ったんだけど、途中で靴紐が解けちゃって」
一気に途中まで話し、カップに手を伸ばす空。
当たり前のようにカップを通り過ぎる。
ハハハッ、渇いた笑いを漏らす空に、“それで”と僕は続きを促した。
「どこまで話したっけ?」
これみよがしに大きなため息をついてやった。
「靴紐が解けちゃって、まで聞いた」
一気に途中まで話し、カップに手を伸ばす空。
当たり前のようにカップを通り過ぎる。
ハハハッ、渇いた笑いを漏らす空に、“それで”と僕は続きを促した。
「どこまで話したっけ?」
これみよがしに大きなため息をついてやった。
「靴紐が解けちゃって、まで聞いた」