【短編】君のカケラ
することもないので大人しく帰ると、家には誰もいなかった。


『ハルへ 今日は結婚記念日だから、一人でご飯食べてね』


テーブルの上には母からの書き置きと、寂しく野口さんが僕を見つめていた。


(セコすぎだろ……)


そうは思いながらも、折角なのでポケットに突っ込んでリビングを後にする。


階段を上り、二階にある自分の部屋のドアを開けた。


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