シャイニング・ジュエリー
エピソード◆01
“可愛い”という言葉は、言われすぎて聞き慣れていた。
…なんて言ったら、自慢に聞こえちゃうかもしれないけど。
「集合ー!」
顧問の伊藤先生が手をパンパンと叩き、部員へと合図をかける。
――ここは、とある高校の演劇部。
部員は、6人。
顧問を入れると、7人。
人数は他の部と比べると、決して多い方じゃないけど。
むしろ、少ない方だけど。
「次の台本のキャストを決めたから、発表する!」
ちょっと厳しいけど、誰よりも生徒思いの顧問の伊藤先生に、
「キャスト発表だって~。誰が主役になるんだろーねっ!」
こうやって、無邪気に話しかけてくれる親友の芽衣。