シャイニング・ジュエリー
エピソード◇04
“可愛い”
“菜摘が羨ましい”
そう言って、芽衣はいつもえくぼを見せながら笑うけど。
本当に羨ましかったのは、私の方なんだよ。
『――芽衣っ!』
思いっきり、声を張り上げた。
大分、私より先に部室から飛び出した芽衣。
それでも見失わずに追いかけることができたのは、芽衣がどんくさいから。
屋上にたどり着いた芽衣の後ろ姿は、パワーを使い果たしたかのように肩を揺らしている。