シャイニング・ジュエリー
エピソード◆05
「みんな、もう少しで本番だ。」
大介くんのかけ声に、みんなが一つになる。
白雪姫、王子様、魔女、鏡の精、人数の関係でたった1人のこびと。
そして、1人で音響と照明をやってくれた裏方さん。
みんながみんな、自分の役割を果たそうと真剣な表情をしていた。
「いつも通りにやれば、大丈夫だから。」
――この大会で、私たち3年生は最後になる。
演劇は運動部とは違うけれど、私たちにとってはスポーツで。
負けられない戦いが、今目の前にあるんだ。