私の大切なもの
プロローグ
美紀は某お嬢様大学の4年である。学校での授業はまじめに出て成績も上々。でも、夜はオトモダチと街に繰り出す毎日。

夜の街といっても、若い人たちで賑あう場所とは違い、パーティといった方が正しい。
落ち着いた場所での食事会や密会めいたところでの赤裸々なことを楽しむところであった。

そして美紀は、大富豪の娘であり、3姉妹の次女であった。

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「ねえ美紀ってどんなところで遊んでるの」
よく大学の同級生から聞かれるが
「姉の付き合い」とか、「妹に頼まれて」とかでコトバを濁すことが多い。
同級生もお嬢様大学ってこともあり、それなりの方々が粒ぞろいではあるのだけれども。。。

とはいえ、別に避けているわけでもないのだが、あまり騒がしいのは好きではなかった。
はまっている趣味があるわけでもなく、ただ日々が、その一瞬が満たしてくれればいいという毎日をおくっていた。

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