【完結】ヒミツのヤンキー姫に恋愛中!?







「はっ??」

「……その施設にはな、家族を亡くした子供達や母親に捨てられた子供達が、一緒に暮らしとったんや」

「ふーん……」

「……あたしもなぁ、その中のひとりとして生活しとったんや。なにひとつ不自由のない生活しとったけど、それで兄ちゃんが死んだっていう悲しみは消えんかったんよ」

「…………」

「……やっぱり兄ちゃんがいなきゃなんもできんかったや、あたしは。なんでも兄ちゃんに任せっきりやったから、ひとりじゃなんもできんコトに気づいて焦ったわぁ」

「…………」

「……あの時もっとあたしもちゃんとやっておけばよかったって、今ごろ後悔しとるわ。遅いけど」
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