【完結】ヒミツのヤンキー姫に恋愛中!?
「……桐沢」
「頼む空哉!!もうすぐ……もうすぐで兄ちゃんの復讐ができるんや」
「……わかった。もういいよ桐沢」
「……悪いな。また迷惑かけて」
「いいんだ。気にしてない」
「……ありがとう、空哉」
「ああ」
桐沢は唇をギュッと噛み締めると、拳をギュッと握った。
……オレはその時桐沢のココロの痛みが、少しだけわかった気がした。
「……教室に、戻るで」
「ああ」
桐沢は教室に戻ってもずっと、無言のままだった。
授業中もずっと無言で一言も喋らず、ノートすら書くコトもなくボーッと窓の外を向いたままだった。