【完結】ヒミツのヤンキー姫に恋愛中!?
「……そうか」
「だからアイツを倒すっていうのも、もしかしたら兄ちゃんに恥じるような生き方やったんやろな。……兄ちゃんが死んだ日からずっと、あたしはアイツを倒すコトだけを考えて生きてきた。いつかアイツを倒して兄ちゃんへの罪を償ってもらおうって考えとった」
「……妃菜ちゃん」
くるみはアイツをジッと見つめたまま泣いていた。
そんなくるみの頭を優しく撫でる桐沢。
「……泣くな、くるみ」
それはまるで母親のように優しい笑顔だった。
「……ごめん妃菜ちゃん。ちょっと飲み物買ってくる」
くるみはそう言い残して病室を静かに出て行った。