君と見た景色
自分の席に座り、緊張をほぐすために息をはく。
わぁ、知らない人ばっかりだ・・・・・・。
私は回りを見渡し、そう思いながら少し体の緊張を強張らせた。
私と同じ中学で文月高校を受験した人は少ない。友達もクラスが別れてしまったので、このクラスに私と同じ中学の人は一人もいなかった。
『ああ、なんで、あっこと美保と離れちゃったんだろう』
心の中で、親友二人を思い出しながら、クラス分けへの不満をもらす。
『そして、二人は同じクラスというね・・・・・・』
はあ、とまたため息をつく。
『・・・・・・友達、できるかな』