paralleL and Love
「嘘言ってどうすんだよ。今時自殺なんか珍しくねーよ。」

珍しく、ない。
私が死のうとしたのは、珍しくもなんともない事…?


「しかし屋上から落ちて後遺症一切なしって奇跡だろ…」



「あの…私、は…なんで…」

「知らねーよ。お前が死のうとした理由とか。
遺書あったみたいだけどさあ、証拠品に回されちゃって
まだあたしコピーとかすらもらえてないんだよね…
直接言っても見せてくれなかったしさあ…
ま、自分で調べるか、思い出すかするんだな」

やっと絞り出した声は途中で遮られ、何も知らないときた

言うだけ言って、恋塚は出て行こうとする

「なんにも覚えてないなら…
そっから人生やり直すのもいいと思うが…
それはお前が決めることだ
まあ、月並みな言葉だけどさ、
簡単じゃねぇぞー?」


がたんっ…

ドアを少し乱暴にしめて恋塚は、出て行った
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