ゼロからのスタート


まぁいいや

「じゃ、また明日」

「そのままで来るんだよ」

「わかってるよ」

笑顔で手を振ってると

「俺、送るよ」

え!?

「そんな、悪いよぉ」

「いいから!」

強引に手を握られて
外に出た

もう外はすっかり暗くなって
道の外灯が寂しく光っていた

相変わらず手はつないだまま

「わたし、ここでいいよ
もう、すぐそこだから」

「いくら近くても
変なヤツが現れるかも
しれねぇから
最後まで送る!」

そう言ってまた歩き出した

「わたしなんかを
襲う物好きいないよぉ
光己君って意外と心配性だね
見た感じ無頓着で無愛想だし」
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