好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
悪魔とキス
夕方、仕事が終わり、私は新人歓迎会が開かれるからと、嵯峨さんと居酒屋に先へ向かった。
タクシーで着くと、車出勤のメンバーも来る。
店内はサラリーマンや大学生で、既に賑わっていて、予約してくれてた課長に感謝。
座席に通されると、何故か嵯峨さんと武井さんに挟まれた。
「えー、では。明日からもこのメンバーで頑張れるよう、前途を祝して。カンパーイ!」
「「「『カンパーイ!!』」」」
ファーストドリンクのビールがすぐに運ばれ、課長の音頭で歓迎会がスタート。
「ふぁー…;;」
ビールが苦手な私は、一口だけ飲み、水で口を洗う。