好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
…どれだけあるの;;



「アザミさん、美味しいお肉だね!」



…“アザミさん”!?

ここにもお母さんの餌食が!



「本当に?やっぱり国産は違うねぇ」



…こ、国産!



「柊、食べたらダメ!」



「お前は歩斗君のバナ―…」



ーーバシッ



「食事中に止めな――ッ!!」



…お母さん、ナイス!

下ネタを言おうとしたお兄ちゃんに、お母さんの平手打ちがお見舞いされた。

同情するかのように、柊お兄ちゃんを見る枝玲奈と歩斗の間で、私は1人、黙々と食べる。



「あ、そういや下ネタ先生、離婚したみたいよ」



「興味ない」



来たら警察に通報してあげる。
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