好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
「歩斗は私の旦那です!!;;」



「それはわかりましたけど…;;」



…“けど”って何!

私に信用はなくて、紀香さんを信じるの?



「あーもウザいッ!!!;;」



堪忍袋のおが切れて、私は紀香さんに向かい、叫んだ。



「どこの誰の子か知らないけど!こんな所で嘘を言うな!子供の前で馬鹿か――ッ!!」



酸欠になり、これ以上は無理だとわかる位に怒鳴り、私は自分の出産に集中する事に。

他の助産師さんがカーテンを閉め、視界はシャットアウト。

紀香さんの啜り泣く声は丸聞こえだけど、気にしたり、謝ったら思うつぼ。
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