好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
「遥斗ーハルトー!!」



「月ちゃん!!」



…何、これ?

隣の嵯峨さんと、どっらかお兄ちゃんの友達が名前を呼び合ってるし。



「何だ、知り合いか?」



課長が笑顔で話し掛ける。

遥斗さんが嵯峨さんの旦那さんで、武井さんの弟であったら、バラせないよね?



「はじめまして。妹がお世話になってます。兄の葛西伊吹です」



「同じく、柊」



「それはそれはご丁寧に。どうぞ混じって下さい」



「いやー…;;」



断ろうにも断れず、困ってる遥斗さん。



「課長!」



だから私は、ある事を閃いて、手を上げた。
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