好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
“俺は好きな女しか抱かない”



「抱かれたじゃん…私」



…アレ…;;

やっとわかったかも。

わかったけど、確かめたい。

ーーガラッ

私は脱衣場のドアを開けた。



「覗きか?」



「歩斗っ!!」



私は歩斗が裸にも関わらず、背中に抱き着いた。

まだ覚えてる。

この、温もりだった。



「わかりましたけど、はっきり言って下さい!」



「何の事だ」



「惚けないで良いですから!」



「あぁ。一緒に入りたいのか。
じゃあ脱げよ」



…さすが悪魔。

途端に君臨したと思えば、何を言ってるんだか。
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