好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
悪魔と下ネタ男
【Leon】の前。
私は歩斗の後ろを離れぬように、店内へ入った。
歩斗に気付いたオーナー、美容室では“先生”と呼ばれる人物が来る。
「初めて、葛西です」
「大木ーオオキーです。よろしくお願いします」
名刺交換をここでもしていると、「葛西!」と、聞こえた。
…シカト。
シカトだよ、私!;;
「まさか。俺に黙って処女、卒業した?」
…デカイ声で何を言う。
私は近付いて来た中町を睨んだ。
「元気?相変わらず鎖骨が綺麗で舐めたいよ」
…うえっ!
本気で吐きたくなる。