好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
「先輩、頭が良いんですね!」



「うん。ひまわりが馬鹿だったんだ」



「運動馬鹿はお静かに(笑)」



豹柄の変形フレンチネイルを施した人差し指を唇に当てて笑った。

わりとロングな為、ネイルに気付いた伊吹お兄ちゃんが固まった。



「凶器が猛獣化してる…」



前に引っ掻いた事がある。

それからロングスカルプが怖いらしい。

一時期は“マニキュアで良いだろ!”と、怒られた位だ。



「この前まではピンクのカラーパウダーだったっけ?」



「知らんっ!!」



…何で怒る;;

私は自分のネイルを見ながら、首を傾げた。



「ベビーリングでも嵌めようかな…」



…うん。

似合いそう!
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