好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
ムスッとしながら、歩斗の鼻を摘まむと、「こんばんは」と、いつもと同じように結香さんが登場。

でも、すぐに怒り顔になり、伊吹お兄ちゃんに指を差した。



「弱いんだから、“ゆっくり呑め”って言ったでしょ」



「はい;;」



…ははっ!

小さくなった!(笑)



「久しぶり、武井君」



「相変わらずのかかあ天下な。
で、“特別ゲスト”はどこだ」



「目の前に居るじゃん」



「……」



歩斗は目をパチクリとした。

…可愛い。

じゃなくてっ!!



「聞いてる?」



「聞き流した」



…何でよ悪魔ッ!!

私は歩斗の腕を叩いた。

本人(結香さん)も聞いてるのに!
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