あい*こい





あれは、春。

ある日の掃除時間のこと。



―――…



俺はいつものように告白され、俺はいつものように断った。


そして、いつものように…。

「最低っ!!」


だけど、この日はおまけ付き。

パンッという音が辺りに響いた。


走り去った女の後を、俺は思わず睨んだ。

左の頬が、じんじんと熱を持って、痛い。


「…いって…」


俺は、頬を思いっきり叩かれたのだ。



大体…、今は掃除中だろ。
こんな時に告白なんてする方が間違ってる。

それに俺は……、


「あの…」





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