青春途上中〈3〉
少しの間、視線を外していたのを松橋に戻すと眠ってしまっていた。

無防備に寝ちゃって。祥太は溜め息を吐いて口が緩む。

「クソ駄犬、出てこい」

「あ?」

買い出しに行くと言っていたのは嘘。
隣の部屋に隠れて話を聞いていたのだ。

「駄犬が松橋をダメにしたんだからな!」

「そうだ!そうだ!
あんなドMビッチにしやがってー!」

わんわんと泣く忍。







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