青春途上中〈3〉
夏だからね
上から大量の水が俺の全身をずぶ濡れにした。

「あ、やばいっす」

「駄犬だから平気だって」

嫌でも聞き覚えのある声が上から降ってきた。
上を見上げたら、やはりあいつらだった。

「腹黒!八方美人!何しやがんだ!!ぶん殴るぞ!!」

「下から吠えられても全然怖くないっすね」

「遠吠えにしか聞こえないよねぇ~」

言いたい放題言いやがって絶対にぶっころす。





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