青春途上中〈3〉
やっぱり伊崎の事じゃねぇか。

「伊崎の野郎は松橋に御執心だけどな」

篠原が吐き出した紫煙が優しく吹く風に流されていく。

「今だけな…」

「そか」

松橋が人間を信じたくても信じられない事を知っている。

どれだけ俺が伊崎が、お前に嵌まっていると言っても無駄なのだ。

伊崎自身が、やらなくてはいけない事。

それに、伊崎の肩を持つ気はない。

俺らの可愛い仲間を奪ってたんだから。






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