青春途上中〈3〉
私の対応に怯んだのか素直に掴んでいる手が緩んだ。

「握りすぎなんだよ」

伊崎が握っていた腕は赤くなった。

「ん」

前に出されたのは白い箱。
開けてみると井崎には相当、似合わない代物。

「どうしたんだ?このケーキ」

「あったから買っただけだ」

「…喧嘩、買うのはいいけど売るのは控えろよ」

あのクールな伊崎がケーキ買うのに相当抵抗あった筈だ。
だからあえて触れてやらない。

一応、反省してるみたいだし許してやるか。



●end…………?…●


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