青春途上中〈3〉
篠原は立ち上がり松橋の座っているソファーに歩み寄った。

近くにあった灰皿に煙草をもみ消す。

「なら、お前が浮気したら伊崎は、どう思うんだ?」

「………知らねぇ」

真っ直ぐに見る視線を松橋は逸らしていた。
いつもより今日は篠原が、よく喋る。

「松橋!」

篠原の威圧声に思わず顔を上げる。

視界が暗くなって気付く。
篠原の唇が松橋の唇に重なっている事に。





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