ありえなくない恋。
食パンをくわえて家を飛び出した、
お目めくりっくりの主人公ミミカ。
『やっば〜い!遅刻しちゃ───きやっ』
曲がり角を曲がった途端、
知らない人にぶつかってしまった。
『あ、ご、ごめんなさい!』
っと言って顔を上げるとそこには、
なんと言う事でしょう。
顔立ちが凄く整った男の子が立ってました。
『いや、俺こそごめん。大丈夫?』
っと言い手を差しのべ微笑んだ───。
主人公、ミミカの恋はいかに!?
第1巻 おわり。
………………。
『こ…こんな出会い方あるかぁああああ!』
ガタッ
シーン…クスクスクス
あたしは勢いよくその場に立ち
大声で叫んでしまった。
嗚呼、やってしまった…
周りからちらほら小さな笑い声と
先生の呆れたため息が聞こえてくる。
『……ちょっと、瑞穂。あくまでここは教室。アンタの部屋じゃない。そして授業中。』
『……はい。』
『分かったなら、倒れたイスを直しなさい。それと、恥ずかしいから早く座って。』
『……はい。ごめんなさい。』
あたしは、凛子に言われた通りイスを直し
何事も無かったようにイスに座った。
『瑞穂、アンタこれで何回目。学習しなさいよ。で、次は何読んでたのよ。』
っと凛子が後ろからあたしに小声で聞いてきた。