『若恋』玲央の初恋【完】
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「やめてくださいっ!」



いきなりの若い女の叫び声に玉木と鍵谷がいち早く反応した。



「おい、あれ、さっきのあの娘じゃねえか?」

「ありゃ、ホントだ」

「………」

玉木と鍵谷が俺をチラッと見た。


「なんかされてるらしいぞ」


彼女の声が窮屈な電車の中で響く。

満員電車ってわけではないのに、彼女の周りだけに男が多いような気がした。



大人数で彼女を狙っているらしいと気づく。

彼女が声を出しても周りにいる男の数はいっこうに減らない。

それどころかますます彼女に密着していく。



「いやっ!」



ひとりの男の手が彼女の胸を制服の上から触った。

身を捩って彼女がガードする。




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