正しい恋の進め方
「つうかさ、」
「えっなに、」
急に彼から話しかけられて、思わず体がびくっとなる。
「大杉さん病院行くの?」
……………こいつやっぱ性格最悪だ。
半笑いで見下したような、バカにしたような顔でそう聞いてきた。
「あんたに関係ない」
「や、いい病院紹介してやろうかと思って」
「結構です」
むかついた私は早歩きでつかつかと彼の元を去り、教室へ向かう。
何なんだ、あの自分が上だ、みたいな態度は。
昨日ときめいた自分がバカみたいだ。
所詮顔だけなんだ、あんな奴。
流れ弾に当たってくたばってくんねーかな、まじで
「大杉さんてさあ」
心の中で彼の文句をひたすら唱えていると、少し大きな声で、今井くんが私の名前を呼んだ。