正しい恋の進め方
大嫌いです
「ほんと最低!」
朝の一件で完全に授業に出る気がなくなった私は保健室で休む事にした。
こんな私達にもバカにしないで優しく接してくれる保健室の先生、桐原ちゃんは何かと人気だ。
私も大好きだし。
「でも珍しいね」
桐原ちゃんはコーヒーを私に差し出しながらそう言った。
「何が」
「や、今井くんが話しかけるなんて」
「遊んでるんだって」
「ていうかあの子、人で遊ぶような子だっけ?」
「さあ?」
「たまに仮眠とりにここ来るんだけどね」
生徒に仮眠をとらせるために授業を休ませるのなんて桐原ちゃんくらいだと思うわ。絶対。
「いつもぶっきらぼうていうか、つん、てしててあんまりあたしの方見ないし。あの子の笑顔なんて智奈ちゃんくらいしか見た事ないんじゃない?よくわかんないけど」
仮にあたしだけだとして、それが何だというのか。
別に嬉しくないわ。
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