ナツの夏
でも、こうして朝も、私の席と私の食事が用意されていて、昨日が特別な日では無かったのだと知る。
くすぐったいような不思議な感覚。
「お、ナツ早いなぁ」
私が物思いに耽っていると、がらがら声で石井ちゃん先生がやってきた。
「瑠璃、生徒の前でだらしない」
「夏休みだもん、いーじゃん」
「夏休みって、アンタは休暇貰って来てるんでしょ」
「夏休暇は取らなきゃいけないんですー!」
朝から先生も先生のお母さんも元気だ。