ナツの夏



「おばちゃん、ごちそうさま」


「また来てね」




モヤモヤした気分のまま、私は皐月を見送った。


先生はまたかなり酔っぱらっている。きっと明日もがらがら声だ。


先生の姿を見て、思った。


このひとのどこがいいんだろう、って。


でも、そう思うと同時に、先生みたいなひとになりたいとも思ったんだ。


明るくて、前向きで、平等で、思いやりがあって…


太陽みたいな人。


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