ナツの夏
3 お父さんとお母さんと先生
横顔に照りつける西日が、私の体力を奪ってゆく。
もうすぐ沈む太陽なのに、これでもかというくらいに、最後までパワー全開だ。
今日は夕方から畑で野菜収穫のお手伝い。今晩のおかずになる。
「なっちゃーん、そろそろ引き上げようか」
石井ちゃん先生のお母さんが、眩しそうに顔をしかめて言った。
収穫した野菜を一輪車に積み、歩いて3分ほどで家につく。